コーチングを受け始めて1年が経った
コーチングを受けようと思った理由
昨年の今頃から月1回のコーチングを受けています。受けようと思ったのは独立して1年半経った頃で、他人や他社のためにはがんばれるのに、自分のための目標やマインドの管理がうまくできないことをはっきり認識したからでした。会社員のときは決められた範囲の中で計画を立てて実行するのは好きだったので、独立してからこの部分で苦労するのは想像していませんでした。
私の毎日は業務推進が優先で、自分のことはいつも後回し。四六時中仕事をしてしまい、「時間ができたら○○をやりたい」が溜まりすぎていました。それにうんざりして、意識や行動を変えるきっかけが欲しくて、専門家の力を借りることにしました。
コーチを選んだ基準
こんな基準で探しました。
・自分より年上
・起業している
・事業会社での社会人経験があり、その過程でコーチングと出会い、コーチになった経緯のある方
・人生の土台を見つめ直す視点で話ができる
・ノウハウではなく、ビジョンについて話ができる
・海外に拠点をもっているか、滞在経験がある
余談ですが、コーチ選びはけっこう難航しました。検索して、理念・方向性がよさそうなところを見つけて体験コーチングもしましたが、理念やお人柄がよくても、自分より年下のコーチだと逆にこちらがコーチに経験を提示して、事例解説を行うことになったりと本末転倒に。
また、SEO上位のコーチングのサイトは「なりたい」系のサイトや2015年前後に作られた古いサイトが多く、SEOの販路としての可能性が見受けられ、コーチング関連のSEO状況リサーチにうっかり夢中に(職業病)。コーチ探しをあきらめつつあった際に、友人の紹介で今のコーチとの縁が生まれ、お願いするに至りました。やはり最後はリアル口コミ。
コーチングを受ける前と受けた後の変化
Before
・自分に対する限界値や固定観念を取り払いたい
・他人(や他社)のためにはがんばれるのに、自分のための目標とマインドの管理がうまくできない
After
・未来のビジョンをこれまでと違う形で描けるようになり、行動できるようになってきた
・行動そのものに対する視点とモチベーションが一変した
・無意識の心理的ブロックの存在に気づき、ひとつずつ外している
私の中では大きな変化が起こって今に至っているのですが、こうしてBefore/Afterを箇条書きにして書いてみると、抽象的すぎて意味がわかりにくいですね(汗)。でもあまり具体的なことは書けないので、このまま進めます。
私が受けているコーチングは“今と違った豊かさへ導く思考及び行動を実現に導くサポート”をしてくださるのが大きな特徴。
過去を振り返り、今に至った経緯や人生全体をどう認識しているかを俯瞰して眺めます。これからの自分の人生をどうしたいか、どんな未来を実現したいか、なぜそれを実現したいのか、ここに至るまで納得(完了)できていないことは何か……など。コーチとともに自身に問いかけ、掘り起こし、根底にある思いを見つめ直します。それによって、実現したい未来を私らしいやり方で実現する方法を探っていきます。
具体的に何が変わったかというと
まずいちばん大きな変化は、働き方を見直した点です。先に独立している方に伺うと、みなさん口をそろえておっしゃいますが、私もこんな状況になっていました。
・なんとなく不安で四六時中働いてしまう
・仕事を引き受けすぎて体調を崩しかねない勢い
・いつまでこの状況が続くのか考える時間が欲しいが、仕事で詰まりすぎている(笑)
まずこの状況をなんとかしたかったので、業務の得手不得手やこれからどうしたいかを再考し、対応する業務内容そのものを見直したり、一部のお仕事は契約更新のタイミングで終了の申し入れをさせていただきました。それも目の前の仕事視点で考えるのではなく、「ありたい未来」を起点に今がその未来とつながっているかどうかを判断する考え方です。
少し時間はかかりましたが、今はその調整が完了して働きすぎを解消。考える時間を調整して作り、働くことそのものを見直している最中です。
コーチング時のログ
コーチングでお話ししたこと、感じたことを都度メモして、振り返りや考えの整理をしています。こちらがそのメモのタイトルです。月に一度のメモにタイトルをつけ、クリックするとメモが見られるようNotionで作ったものです。
大まかな流れとしては、人生全体を俯瞰して未完了になっている過去を完了し、現在地や無意識にもっている思考の”枠”を確認。その後、ありたい未来を描くのですが、私が描いている未来は「ビジョン」ではなく、「方法」や「手段」でしかないとコーチに再三指摘を受けます。自分の未来なのにビジョンじゃない……。
「Whyから始めよ」のTED動画
そこで何度も提示されたのが、サイモン・シネックの「Whyから始めよ」の動画です。彼の名を世に広めたTEDでの講演で、「ゴールデンサークル」と呼ばれるモデルをもとにリーダーシップ、もとい、物事を始める際の考え方の基本を解説しています。
詳しくは動画をご覧いただくとして、サイモン・シネックが言うWhyの核は、「その人の始まりの物語」。“Why”は10代後半に形成され、その経験がどんな感情をもたらしたか、表現される感情は今日の“私たち”が本当は誰であるかを表す重要な学びや特別な関係を示す、と言います。
つまり、その人をその人たらしめている理由は10代後半にあり、世界の見方や自分の役割についての考え方に迷ったとき、戻るべき地点がそこにあるのだそう。
–
サイモン・シネックのWhy
「ゴールデンサークル」は文章で表現ができ、「○○することで、△△になる」となります。「○○」には貢献する内容が、「△△」にはその影響となる言葉が入ります。
サイモン・シネックのWhyはこちら。
—-
やる気になるよう人々を鼓舞することで、人々がともに世界を変えるようになる
=サイモンにとっての貢献は、彼が他者のために進んで行うこと(=人々を鼓舞する)で、その影響はその貢献が達成されたときに起こります(人々がともに世界を変えるようになる)
—-
なんと彼は、このWhyを見つけるために、戦火に飛び込んだというエピソードも(ベトナム戦争に志願兵として行ったとか……まじか)。
コーチにこの動画を最初に提示されたのが2021年10月。初見で内容も彼が話していることも理解できたつもりでしたが、本当の意味で私が理解したのは、2022年の4月でした。長い思案を経て得た私のWhyは、
—-
思考を言葉にし、文章にすることは、自分と誰かの背中を押す力になる
=私にとっての貢献は、誰かの思考を言語化して伝えることで、ほかの誰かの新しい世界への扉を開くきっかけを作る
—-
でした。この文章が出てきたとき、これまで私自身がなぜ出版業界にこだわり、歯を食いしばって働いてきたのか。なぜなじみの場所を出て、現在デジタルマーケティングの仕事をしているか、そのすべてがつながり、
コーチングSUGEEEEEEE!!!
と思いました。迷いも消えました。
そんな1年でした。明日でコーチングは2年目に突入です! きゃっほー。