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6月に読んだ本_テーマは「イメージを描く力」

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6月に読んだ本_テーマは「イメージを描く力」

6月に読んだ本_テーマは「イメージを描く力を考える」

6月は「イメージを描く力」や瞑想に関する本を読みました。その本を通じて新しい習慣を取り入れたり、出かけたりも。いちばん大きかったのは、瞑想教室にオフラインで行って、その後オンライン講座で毎日瞑想するようになったこと。

『夜と霧 新版』ヴィクトール・フランクル

本書はオーストリアの精神科医ヴィクトール・フランクルによって書かれたナチスの強制収容所経験で、淡々と事実を整理し、専門家ならではの洞察が述べられています。収容所の悲惨な有様を深く知るのが怖くて2年半ぐらい積読にしていましたが、読んでみると恐怖に値するような表現は最低限。

絶望的環境下で人間の精神がどう人間の存在を支えているかがつぶさに書かれており、久しぶりに貪るように一気に読んでしまいました。

人が持っている生きる力、心にイメージを描く力こそが生きる力やエネルギーになる。文字にしてみると陳腐ですし、「そんなことはわかっている」と思うようなことですが、たとえば、こんな一節が強く胸に響きました。

この収容所は1944年のクリスマスと1945年の新年のあいだの週に、かってないほど大量の死者を出したのだ。これは、医長の見解によると、過酷さを増した労働条件からも、悪化した食糧事情からも、気候の変化からも、あるいは新たにひろまった伝染性の疾患からも説明がつかない。

むしろこの大量死の原因は、多くの被収容者が、クリスマスには家に帰れるという、ありきたりの素朴な希望にすがっていたことに求められる、というのだ。クリスマスの季節が近づいても、収容所の新聞はいっこうに元気の出るような記事を載せないので、被収容者たちは一般的な落胆と失望にうちひしがれたのであり、それが抵抗力に及ぼす危険な作用が、この時期の大量死となってあらわれたのだ。

すでに述べたように、強制収容所の人間を精神的に奮い立たせるには、まず未来に目的をもたせなければならなかった。被収容者を対象とした心理療法や精神衛生の治療の試みがしたがうべきは、ニーチェの的を得た格言だろう。

「なぜ生きるかを知っている者は、どのように生きることにも耐える」

したがって被収容者には、彼らが生きる「なぜ」を、生きる目的を、ことあるごとに意識させ、現在のありようの悲惨な「どのように」に、つまり収容所生活のおぞましさに精神的に耐え、抵抗できるようにしてやらねばならない。

ひるがえって、生きる目的を見出せず、生きる内実を失い生きていてもなにもならないと考え、自分が存在することに意味をなくすとともに、がんばり抜く意味も見失った人は痛ましいかぎりだった。そのような人びとはよりどころを一切失って、あっというまに崩れていった。

ーー第二段階 収容所生活/『夜と霧 新版』

生きる目的、未来のイメージをもつことが迷ったとき、極限状態の中で人を支えるのは「未来への希望」や「生きる目的」。これほどの過酷さに見舞われることはなくても、悩みや迷いの中で光を見出せないときでさえ、常に自分の内側に答えはある、と。

『夜と霧 新版』ヴィクトール・フランクル>>

『あなたの年齢は「意識」で決まる』ディーパック ・チョプラ

『夜と霧』に読んだのがこれ。前後編で2冊。見出しタイトルが前編、後編は『あなたの運命は「意識」で変わる』。著者はインド出身の医学博士で、心と体の医学、ウェルビーング分野における世界的第一人者。タイトルが少しスピリチュアル系寄りになっていますが、どちらかというと、自分で自分をコントロールするために重要なことを解説し、自分をよりよくするには自己意識がすべてなので、しっかり自分の手綱を握ろうという話。

それを支えるのが部屋を片付けたり、規則正しい生活スタイルを取り入れ、心地よい暮らしを送ることで自身の土台を整えること。そうすることで心と体が安定し、意識そのものを自分が願う方向に動かせるようになるよと。その支えのひとつになるのが瞑想だそう。

瞑想はやってみてもいまいちピンと来なくて、「習慣にしたいけどならないんだよね~」ぐらいの気持ちだったのですが、いい機会なのでちゃんと向き合ってみようと考えを改めるきっかけになりました。

『あなたの年齢は「意識」で決まる』ディーパック・チョプラ>>
『あなたの運命は「意識」で決まる』ディーパック・チョプラ>>

『マインドフルネス瞑想入門』吉田昌生

で、流れで読んだのが、本書。瞑想といえばお寺でしょ、とかつてお寺の瞑想教室に行ったこともあったのですが、いまいち合わないなあというのが感想でした。結果、遠ざかっていたのですが、チョプラ氏の本で考えを改め、再度チャレンジ。

本書では、瞑想で得られる各種メリットの詳説、瞑想時に自分の内側で起きることの解説、瞑想によって起こる内側の変化とその対応策などが書かれています。自分で瞑想をしてみてうまくいかないなあと思ったときに、ちらちら読み返して、気を取り直していました。

瞑想時は「Insight timer」アプリを使って、時間を測っています。シンギング・ボウルの音が好きで、瞑想の始まりと終わりに鳴らしています。

それと、からだが硬くて瞑想の胡坐(あぐら)を長く続けにくいので、早々に胡坐用の座布団を購入。座布(ざぶ)という呼び名なんですね、これ。

6月に読んだ本_テーマは「イメージを描く力」

ヨガマットに座布を置いて、瞑想することに。座布がへたったら白い布の部分から綿を追加すればよいそう。

ちなみに、瞑想は自力でやるのはあまり効率的ではない&得意ではないとやってみて気づいたので、広尾の瞑想スタジオ「suwaru」に行ってニーマル先生の瞑想講座に参加。その後はオンラインクラスに入って、ニーマル先生の動画で朝晩瞑想してます。短時間しかできないときは、瞑想アプリでささっと。

『マインドフルネス瞑想入門』吉田昌生>>
仏壇屋 滝田商店 座禅布団 (座布)>>
広尾瞑想スタジオ suwaru>>

『人生を変えるモーニングメソッド』ハル・エルロッド

「はじめに」で著者の壮絶体験からこの本はスタートします。え??? 人間ってそんなことが起こっても大丈夫なの??? という大事故から奇跡の復活を遂げ、「やはり人のありようを決めるのは、イメージの力なのねえ」としみじみ。本書の筋とは違いますが、『夜と霧』の読後なので。

モーニングメソッドは、「1日の最初の1時間の使い方が、潜在能力をフルに発揮して望み通りのレベルの成功を手に入れる鍵」と著者は言います。”サクセスコーチ”である彼は、6つのメソッドを朝いちばんに実施することで人生が大きく変わり、クライアントにも提案。クライアントも実践し続けている人から大きな結果を得ているそう。

モーニングメソッドの6つとは、瞑想・アファメーション・イメージング・エクササイズ・読書・日記。これらを起きてから1時間以内に全部やります。各項目10分で。やってみましたが、私には1時間でやるには慌ただしすぎて、ちょっと違うなと挫折。結果、瞑想とエクササイズだけやっています(2項目だけで30~40分)。

でもこの著者の言っているイメージして行動することを体に強制的に叩き込むのはすごくいいなと思い、少しずつ朝の習慣を増やしていこうと思ってます。

人生を変えるモーニングメソッド>>

『ブルーピリオド』1~12巻/山口つばさ

講談社の青年漫画誌「アフタヌーン」で連載中の漫画、『ブルーピリオド』。ネットを徘徊していて、うっかりこのまとめ記事に出会ってしまいました。

このまとめ記事がおもしろかったのと、1話分を作家の山口さんが公開されていたのも読めてしまい、気づいたら沼。漫画喫茶に読みに行きましたが時間内に読み切れず、結局ちゃんと読みたくて全巻Kindleで買いました……。おもろ。

主人公・インテリヤンキーの矢口八虎が絵に出会って“何事もうまくやっている自分”をかなぐり捨て、絵を通じて自分自身を試したい“強烈な欲”と向きあい、他人との関係性も自分自身の人生をも変えていく物語。この漫画にハマッて東京芸大に合格したという麒麟のマネージャーさんの話もすごい。のめり込む気持ちはわかるけど、実現できるってどれほど才能(と努力)があるのか。

ブルーピリオド1巻>>

『いつまでも動ける 年をとることを科学するジェロントロジー』SAM

TRFのダンサーSAMさんによる「ジェロントロジー(加齢学)」の本で、SAMさんは2022年時点で60歳。加齢により体の疲れが抜けなくなり、寝ても疲れが取れないことから、いつまでもダンスを続けられるよう学んだ結果、「ジェロントロジー(加齢学)」に行き着いたという話。

結論としては、食事・運動・睡眠のバランスを取ろうという話で、なかでも大切なのが股関節の鍛錬と筋トレだそう。以前スキージャンプの葛西紀明選手の『40歳を過ぎて最高の成果を出せる「疲れない体」と「折れない心」のつくり方』でも同じ話だったんですよね。葛西選手が重要視されているのは、下半身のトレーニングとストレッチ。

私にできるレベルだと、ストレッチやミニサーキットトレーニングなので、それをちょこちょこやるということでいいかなと結論付けました。

いつまでも動ける 年をとることを科学するジェロントロジー>>

『がんが消えていく生き方 外科医ががん発症から13年たって初めて書ける克服法』船戸崇史

購読している有料メルマガに掲載された船戸先生のインタビューが面白かったので、詳しく知りたくて著書を検索。外科医としてがん患者に対峙してきた著者が、切除してがんが治る人と再発する人の差はどこにあるのだろうと思案し続け、忙殺される日々を送る中でご自身もがんを発症。その過程と結果、今現在についてお話しされている内容。

極論ですが、自分を休める余裕を多くの人が割と軽んじますが、忙しさに身を沈めて健康を疎かにする怖さを本書を通じて垣間見ました。SAMさんや葛西さんの本では、「いつまでも動けるからだ」「疲れないからだ」のために軽い運動を続けながら休息を取る大切さも提案されていますが、同じ話だなと。

がんが消えていく生き方 外科医ががん発症から13年たって初めて書ける克服法>>

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