コンテンツの磨き方

何者でもない自分を何者かに育てる

何者でもない自分を何者かに育てる
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振り返ると、自分が何者なのか、何を提供できる人間なのか、その答えを見つけるまでに長い時間がかかりました。

気づいたのは、自分の価値は「やりたいこと」や「できること」からではなく、「やりたくないこと」から見えてくるということ。大切なのは、その価値を「見せる」ことです。価値を見せることは、同時に自分自身を育てることにもなるからです。

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価値を「言語化」する

「デジタルマーケティング支援をしています」

これは、私がよく使う自己紹介です。デジタルマーケティングに関わることなら、たいていのことはできるという意味で使っていますが、実際この言葉では何も伝わりません。同じように名乗る方は大勢いますし、この表現自体に力がありません。まず、そこを変えることから始めます。

自分の強みを言語化する過程で、
「自分らしさを出せるSEOライティング」
「自分の商品・サービスのよさを伝えるコンテンツの磨き方」

のふたつに、自分の専門分野を絞ることにしました。

絞る理由はふたつあります。

専門性をわかりやすくする

  • 出版社出身ならではの編集力とコンテンツSEOの融合という独自の強み
  • 表面的なSEOではなく、クライアントの「自分らしさ」を活かした施策
  • SEOを感じさせない自然な表現力

提供価値をわかりやすくする

  • クライアントの持つ良質なコンテンツを「翻訳」するのが得意
  • 編集視点でのコンテンツブラッシュアップとSEO最適化の両立
  • 編集力で「その人らしさを表現するSEO」を体現する

このように、漠然とした「デジタルマーケティング支援」から、具体的な専門性と提供価値を言語化することで、自分の立ち位置を整理しました。

クライアントには日常的にこうしたアドバイスや施策提案をしているのに、自分に対しては独立時のサイト立ち上げ時にぱぱっとやってそのままだったんですよね(汗)。なので、今回は考えを整理するいい機会になりました。

価値を「形にする」

次は、専門性を具体的な形にします。私の場合は、「編集力×SEO」という専門性を、直接サービスに落とし込むことにしました。

これまではほぼ「何でも屋」でしたので、ご相談内容に合わせてプランと見積もりを立てていました。逆に言うと、専門的な話ができない方には相談自体の敷居が高い状態です。実際、法人向けビジネスとしては、それで問題なかったわけです。

そこを、私が得意かつニーズがあり、よくご相談いただくテーマに絞って、わかりやすく商品化し、名前をつけることにしました。

提供する価値を商品やサービスとして設計した例

  • あなたらしさを活かすための、コンテンツ&SEOコンサルティング
  • テキストでサクっと相談、メールサポートプラン
  • 【目的別】自分の商品・サービスのよさを伝えるコンテンツの磨き方診断
  • 【初めてのSEO】自分らしさを出せるSEOを身につけよう【90分】
  • 【1日講座】自分らしさを出せるSEOライティング講座

といった具合です。

専門性を活かした具体的なサービスメニューになったかなと思って、気に入っています(まだ公開していません)。これなら、専門用語がわからなくても、何をしたいかわかるかなあと。SNSもよくご相談を受けるので、上記と関連する形でメニューをつくりたいと思っています。

クライアントの課題に沿った提案ができる形に整理

前述のメニューは、クライアントが常にもっている課題に沿った形で設計しています。

  • 検索流入を増やしたい
  • ブランディングとSEOを両立させたい
  • コンテンツを自分でつくれるようになりたい
  • 自分たちの強みを活かしたコンテンツづくりの軸をつくりたい
  • SEOを意識したライティングを身につけたい
  • デジタルマーケティング先任者はいないけど、いつも質問できる相手がほしい

いわゆるよくあるテーマですが、それに楽しく取り組めるかどうかは、担当したコンサルや現場担当者のさじ加減ひとつです。私はそこを楽しくしたいし、結果を出したい方がコミットし甲斐のあるものにしたいのです。

私にとって重要なのは、これらのサービスが「その人らしさを活かしたSEO」という本質的な価値提供に基づくこと。表面的なテクニックではなく、クライアントの強みを引き出す本質的な支援を形にすることで、単なるSEO対策とは異なる価値を提供します。

価値を「届ける」

価値を言語化し、形にしても、それが適切に届かなければ意味がありません。重要なのは、「どう届けるか」だけでなく、「誰に届けるか」です。

潜在顧客に合わせた情報発信の設計

私の場合、以下のようなクライアントにサービスをご利用いただきたいと考えています。

  • 自分の商品やサービスのよさを具体的に伝えたい方
  • 小手先のPRや宣伝ではなく、本質的な価値を伝えたい方
  • 自社サイトを長期的な資産として育てたい方
  • インターネット上で長く続けられる販促方法を自分で習得したい方

そのため、情報発信でも「テクニックだけのSEO」ではなく、「その人らしさを活かしたコンテンツづくり」に重点を置いています。

共感を生む伝え方の工夫

具体的には、これらの点を工夫しています。

  • 私自身の試行錯誤の過程を含めた情報発信
  • 「編集者としての視点」と「SEOの知見」を組み合わせた独自の切り口
  • 過去の知見から得た具体的例を共有
  • 専門用語を使わなくても伝わるわかりやすい表現にする

単なるノウハウ提供ではなく、実践に基づいた情報を発信することで、より深い共感を得られるよう心がけています。これは私がコンサルティングを行う際も大切にしている点です。同時に、私自身が「その人らしさを活かしたSEO」を提供する立場として、自分自身の「らしさ」を示していくプロセスでもあるのです。

SNSでの工夫

ブログに記事を書いただけでは、人の目に入りません。ですので、X(旧Twitter)に記事リンクを投稿しています。とはいえ、リンクあり投稿は表示回数が下がるので、表示回数を上げるためのXのアルゴリズムルールをうまく使って、ユーザーの行動特性に合わせた投稿をしています。

  • 毎日同じ時間帯での投稿による習慣化
  • 記事の内容に興味を持ってもらえる紹介文の作成
  • Xのアルゴリズムを意識した投稿

現在は、できるだけ毎日同じ時間にXとブログの投稿をし続けています。コンテンツSEOについては基本は押さえていますが、ゴリゴリの最適化は控えめにしています。「ブログを書き続けること」自体がいちばんのハードルなので、まずは続けることが最優先です。検索結果の順位は下がっても、SEOの最適化は後からできることもあります。

価値を見せることは、価値を育てること

くり返しになりますが、価値を「見せる」ことは、同時に価値を「育てる」ことでもあります。それは出版のプロセスでもっとも重要なものです。この過程を知ることで、人はそのサービスや人に親しみを感じ、次第に心を開いていきます。

  • 価値を「言語化」する過程で、自分の専門性がより明確になっていく
  • 価値を「形にする」ことで、提供できるサービスが具体化されていく
  • 価値を「届ける」努力を続けることで、その価値自体が磨かれていく

このプロセスは、私自身の成長であると同時に、クライアントに提供できる価値を高めていくプロセスでもあります。

「その人らしさを活かしたSEO」という私の専門性は、まさにこの経験から生まれたもの。だからこそ、クライアントの「らしさ」を大切にした支援ができると信じています。この過程をお見せしながら、私自身も私が願う「何者か」になるつもりです。

「真似されたら困ります」の懸念

「まだ公開していないサービスの内容を先出しするのは危険では?」

サービス名を上記に掲載することについて、そんな懸念も湧き上がると思います。お仕事をするなかで、クライアントと販促プランの提案時に、試行錯誤のプロセスを公開するコンテンツを提案すると、こういった懸念を持たれることが多いです。ですが、私はそれをリスクとは考えていません。

逆です。このように価値を育てていく過程を見せること自体が、そのサービスがクライアントに提供する価値の一部になるからです。

プロセスを公開する意味

  • 試行錯誤の過程を含めて見せることで、クライアントと事前により深い信頼関係を築く下地ができる
  • 「どうやってその価値を見出したのか」という道筋を示すことができる
  • 実践に基づいた知見であることが伝わる

形だけの模倣に意味はない

価値を見せていない人が、同じようなサービス名や形式を真似ても、本質的な価値は提供できません。なぜなら、それは私自身の経験と専門性から生まれた「その人らしさを活かしたSEO」という本質的な価値だからです。

私にしか提供できない価値は、形式的な模倣では再現できません。むしろ、このようにオープンに価値形成のプロセスを共有することで、より本質的な価値を伝えられると考えています。

だから、大丈夫です^^

書いた人
まてぃさん
「独立して穏やかに暮らす働き方」を軸にデジタルマーケティングの支援を行っています。自分らしさを出せるSEOライティングとか、自分の商品・サービスのよさを伝えるコンテンツの磨き方がメインのお仕事。趣味はキックボクシングと登山。株式会社Rdesign factory代表取締役。
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