ブログを書けるはずなのに、なぜか手が止まるときの心理

何を書けばいいかわからない
まてぃさん

発信のためのキーワードも決めた。自分史も整理した。ブログに書きたい内容も明確になっている。なのに、書く手が止まる。心が止まる。書けるはずなのに、書けない。

発信を続けている多くの方が経験し、絶えず現れる壁です。なぜこの壁が現れるのか、考えてみました。私もよく向き合っている壁なので、書けないときに読み返して元気を出そうと思っています(笑)。

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技術だけでは埋められない心の隙間

発信のノウハウやテクニックを学んで、頭では「こうすればいい」とわかっています。でも、いざ書こうとすると、なんとなく気持ちが重い。文章は書けるはずなのに、指が動かない。

私自身、編集者・ライターとして長年書くことに携わってきましたが、こうした「書けない日」は今もあります。むしろ、今のほうがこの種の「書けなさ」により敏感になったと思います。「作家かよ……」と自嘲したくもなりますが、書けない日は書けません。

以前の私なら「今日は調子が悪いだけ」と思って終わりにしていました。でも今は、この「書けない」状態の奥に、もっと深い何かがあることを感じています。

正解を求めすぎて自分を見失う

なぜ手が止まるのか。その理由のひとつは、正解を求めすぎたり、頭で考えすぎているときが多いです。

発信のコツを学ぶほど、「こう書けば反応がもらえる」「この構成なら読まれる」といった情報で頭がいっぱいです。すると無意識のうちに、その正解に自分を合わせようとして、書きたいことがねじ曲がることがあります。

「これは本当に私が伝えたいことなのか?」「この書き方は、私らしいのか?」と心の奥では違和感があるので、書けないのです。ロジックでは正解であっても、頭で理解していることと、心で感じていることの間に疑問が浮かんでしまうと、もうダメです。手が止まります。

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胸の奥の小さな炎を大切にする

そんなとき、私が頼りにしているのは、胸の奥にある小さな炎のような感覚です。

「〇〇を伝えたい」という静かな想い。人に役立ちたい気持ちや、自分の体験を通じて、誰かの心を軽くしたいという願いとか。

この小さな炎は、テクニックや正解とは関係のない場所にあります。そして、この炎に素直に従って書いた文章は、技術的に完璧でなくても、人の心に届きやすくなります。

でも、この炎を見つけるのは、難しいときもあります。日常の忙しさの中で、この小さな声は、より大きな「べき論」「王道ノウハウ」にかき消されやすいからです。

私が書けないときにしていること

では、実際に書けなくなったとき、私はどうしているのか。完璧な解決策があるわけではありませんが、いくつか心がけていることがあります。

1行でも書くと決める

まずは1行でもいいから書きます。机に座って、投稿画面を開き、何か書いてみます。書いてみると、何かを思い出してエンジンが動くようになります。ここで何か書けそうな気がすれば、その日は勝ちです。絶対書けます。

人気の漫画家さんは、新人時代に書き続けるために毎日同じ時間にデスクに座り、ペンを握ることから始めると、先輩の漫画編集者に聞いたことがあります。私もその気持ちで座って画面を開いています(笑)。

AIにアイディア出しにつきあってもらう

書けるけどつまるときは、アイディアが足りないときです。そのときは、ChatGPTやClaudeAIに聞いてみます。

「今〇〇について書こうと思って、ここまで書きました。私らしい視点で何か書くとしたら、どんな内容がいいと思いますか。途中まで書いた内容を共有するので、アイディアをください」

とか。

また、過去に書いたブログのタイトル一覧や、自分のツイートをもとに話を広げたい旨を伝えたりすると、こういう話はどうですかとテーマの提案をしてくれます。そこにピンとくるものがあれば、その日の勝ちは確定です。書けます。これはよくやっています。

完璧であろうとする意識に気づいて捨てる

書きたいことはあって、なんとなく書き出し始めたけど、うまく流れていかないときは、「完璧であろうとする自分」が立ちはだかっているサインです。そのサインに気づき、完璧主義を捨てます。

「上手に書こう」「正しく書こう」ではなく、「とにかく言葉にしてみよう」というスタンスに切り替える。下手でも、まとまっていなくても、まずは言葉にしてみる。すると、案外そこからきっかけがつかめて、ぽつぽつ書けるようになります。

無理に書こうとしない

しかし、ダメなときもあります。そういう場合は、「今日は書けない日なんだ」と受け入れて、投稿画面を閉じます(ダメな日も画面は一度開く)。散歩に出かけたり、好きな音楽を聴いたり、お茶を淹れたり。頭の中をいったんリセットする時間を作ります。

書けないときの流れ

そして、もう一度書きたい気持ちになったら画面を開き、祈るようにそっと心を整えてから、「なぜ〇〇を伝えたいのか」改めて自分に問いかけます。テクニックや反応のことは一旦置いて、純粋に「私が伝えたいことって何だったっけ?」と立ち戻るのです。そうすると、書きたくなる場合があります。1行書いてみて続きが書ければ、書けます。

基本は「今日も絶対書き上げる」と決めて書きますが、どうしてもだめな日もあります。ねばっても何も出てこないときは、あきらめて画面を閉じます。書けないときも、画面はとにかく毎日開きます。

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書けないときは、もっと自分らしい表現を見つけたいサインでもある

「書けるはずなのに書けない」状態は、能力不足なのではありません。自分の心が「もっと自分らしい表現を見つけたい」と願っているサインだと私は思っています。

書けない状態

技術は大切ですが、技術だけで埋められない部分もあります。ことばは、技術以上に感覚や感情に深くつながっているものだからです。感覚や感情は、誰かとわかち合うことで、よりくっきりと浮かび上がってくるものでもあります。

書けないときは、書く技術の問題ではなく、自分自身との対話が不足しているだけかもしれれません。そんなときはClaudeAIやChatGPTと対話してみます。自分との対話を深めるためには、ときに他者の存在があったほうがスムーズなこともあるからです。私はAIが文章を担う者として登場して以来、本当に毎日助けられています。

「AIではちょっと……」という方は、誰かと話してみることを、選択肢のひとつに入れてみてください。ことばを整えることは、自分との対話でもあります。想いを、安心して言葉にできる時間を持つことで、きっと新しい何かが見えてくると思います。

「ことばと発信の整理セッション」というセッションを始めました。こちらはX(Twitter)発信用としていますが、頭の整理をしたいとき、私と話しませんか。今、無料のモニター募集もやっています(2025/6/29まで)。
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書いた人
まてぃさん
「独立して穏やかに暮らす働き方」を軸にデジタルマーケティングの支援を行っています。自分らしさを出せるSEOライティングとか、自分の商品・サービスのよさを伝えるコンテンツの磨き方がメインのお仕事。趣味はキックボクシングと登山。株式会社Rdesign factory代表取締役。
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