ひとり会社・独立

独立後は紹介の仕事を中心にした働き方をしていた

紹介の仕事
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独立後、ひとりで働いていると、どうやって仕事を獲得しているか聞かれます。起業してしばらくの間は、知人や知人の紹介を中心としたお仕事をしていました。独立して長く働いている知人たちも、紹介が多い印象があります。

紹介が中心の仕事スタイル

独立後3~4年の間は、会社員時代からの人脈を通じたお仕事が多かったです。長く積み重ねてきた信頼関係があり、その関係性から仕事のご紹介をいただけることは、独立後の大きな強みや励みにもなりました。

目の前の仕事に真摯に取り組み、そこでの信頼関係から次の仕事につながっていく。その流れで仕事が続いていたので、営業する必要がありませんでした。

加えて、紹介を中心とした働き方には安心感がありました。お互いをよく知っているからこそのご紹介なので、あまり変なことが起こらなかったためです。

見えてきた違和感

しかし、次第に違和感も芽生えてきました。

ありがたいことに紹介の輪が広がり、おつきあいが短いクライアントからも次のお客様を紹介していただく機会も増えてきました。しかし、なかには「Web制作をしている人」として紹介されるケースもあり、実態とのギャップに悩むことも出てきました(制作もやれなくはありませんが、今はメインでやっていません)。

同時に、仕事の質にも変化が表れ始めました。当初は「三方よし」の働き方を大切にするクライアントとの出会いが多かったものの、次第に目先の利益だけを追求する案件や、明確な業務目的のない予算消化のための仕事、さらには自社の利益のみを優先する会社からの依頼も増えていったのです。

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紹介してくださった方への配慮から、本来なら確認しておきたかった事項も、あえて口にせずに進めてしまうこともありました。約束を守らないクライアントとの仕事で苦心することもありましたが、紹介者との関係性を考えると、言いにくい状況もあります。

転換点となった気づき

このまま何も言わずに続けていけば、仕事は途切れることなく続いていくかもしれない。その期待はたしかにありました。一方で、「もし仕事がなくなったら」という不安も感じていました。ですが、この状況をそのまま続けることが、「会社を辞めてまで自分が望んだ働き方なのだろうか?」という疑問がずっと消えません。

そして、ある時期に気づいたのです。自分の価値観を明確にし、それに基づいて仕事を選ばないと、ずっとこのままだ、と。自分が本当に大切にしたい価値観は何なのか、そして何を手放してもいいのか、今が決めるときだと。

紹介の感謝と自分らしい働き方を選ぶ決断

紹介によるお仕事は、独立後の私を支えてくれた大切な働き方です。人とのつながりが次の仕事を生み、その信頼関係の中でお仕事を続けられることは、今も深く感謝しています。

しかし、「紹介だから」という理由だけですべての仕事を受けることは、結果として自分の軸をぼやけさせてしまっていました。独立した本来の目的に立ち返り、自分の価値観を明確にしていく。それは、紹介してくださる方々への感謝の気持ちを持ちながらも、ときには「申し訳ありませんが」と断る勇気を持つということでもありました。

今も紹介のお仕事をお受けしていますが、自分の軸と照らし合わせて「違う」と思ったときは丁寧にお断りするようになりました。それは決して簡単な道のりではありませんでしたし、お断りするときはいつも心が痛いです。でも、必要な選択なんだなあ……と実感しています。でないと、長く続けられません。

書いた人
まてぃさん
「独立して穏やかに暮らす働き方」を軸にデジタルマーケティングの支援を行っています。自分らしさを出せるSEOライティングとか、自分の商品・サービスのよさを伝えるコンテンツの磨き方がメインのお仕事。趣味はキックボクシングと登山。株式会社Rdesign factory代表取締役。
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