自分の想いと検索キーワードをつなぐ発信のコツ

検索意図とキーワード
まてぃさん

一生懸命ブログを書いたのに、まったく検索に出てこない。
SNSでシェアしても、反応がほとんどない。

こんなふうに、「今度こそ読んでほしい」と思って書いた力作が、誰にも届かないまま流れていく感覚って、むなしいですよね。でも、そのたびに自分に問いかけます。

私が伝えたいことと、読んでほしいユーザーが検索する言葉は一致してる?

せっかく書いた記事が見つけてもらえないのは、想いや内容の問題ではなく、「言葉のすれ違い」であることがほとんど。

この記事では、気持ちをこめて書いた文章が、検索で見つけてもらえるようにするにはどう言葉を整えていけばいいのか。「想い」と「検索される言葉」をつなぐヒントを経験もまじえながらお届けします。

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伝えたいことを書いても、検索には出てこない

たとえば、「やりたいことを見つけるには、自分の内側に向き合うことが大切」と書いたとします。これは、私にとってはとても大事な考えのひとつです。

でも、検索ユーザーが使う言葉は、同じ意図をもっていても違います。「自己理解」や「内観」ではなく、「向いてる仕事 見つけ方」や「やりたいこと わからない」だったりする。どれだけ丁寧に書いても、検索ユーザーが使う言葉が含まれていなければ、私が書いた記事と出会うことはありません。

  • 書き手が使う言葉:やりたいことを見つけるには、自分の内側に向き合うことが大切
  • 検索ユーザーが検索する言葉:「向いてる仕事 見つけ方」「やりたいこと わからない」

全然違いますよね。

つまり、書き手と読み手のあいだにある、言葉のすれ違い。そこに気づけるかどうかが、発信が届けたい方に届くかどうかを分ける、ポイントになりますす。

伝えたい言葉と検索キーワードを一致させる例

実際に、お客様と話していても、「伝えたい言葉」と「検索されるキーワード」がずれている場面によく出会います。

整体師Jさんのホームページのタイトル名

たとえば、整体師Jさんは、ご自身の施術を「こころとからだをゆるめる、対話型の整体」と表現されていました。それは本当にすてきですし、想いのこもったメニュー名ですよね。ですが、検索ユーザーが使う言葉は

「肩こり 整体 西新宿」
「自律神経 マッサージ 西新宿」
「腰痛 整体 今すぐ 西新宿」

など、具体的で体の不調に直結したものが多いです。ですから、整体師Jさんのもとに検索ユーザーがたどり着くには、“施術の雰囲気”ではなく“症状や悩み”に合わせた言葉が必要になります。

そこでJさんは、検索で探している人の目線に立って、メニュー名をこう変えました。

「肩こり・自律神経の不調に対応|西新宿の女性専用やさしい整体 〇〇院」

このメニュー名には、実際に検索されている言葉「肩こり/自律神経/西新宿」を取り入れながらも、Jさんが大切にしている「やさしさ」や「女性専用」というニュアンスも残しています。施術の魅力を手放さずに、検索ユーザーに見つけてもらえる表現に変更したことで、伝えたいことと、検索されるキーワードをつなげられるようになりました。

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キャリアコーチNさんのセッション名

キャリアコーチNさんは「自分らしい働き方を見つける対話セッション」をメインメニューとしていました。ですが、ホームページに検索経由でユーザーが流入してきません。なぜなら、こうした悩みを抱えるユーザーが使う検索キーワードは、

「会社辞めたい 40代」
「副業 向いてる仕事」
「転職したい でも不安」

です。これは“今の葛藤をどうにかしたい”という切実な言葉です。ですから、キャリアコーチのNさんがこうした葛藤をどうにかするために必要な名前は、その意図を汲んで、

「会社を辞めたい40代女性のための“働き方の選択”セッション」

としました。

  • 具体的な悩み(会社を辞めたい)
  • 対象者(40代女性)
  • 行動に結びつく言葉(選択)

を組み合わせることで、実際に検索されているキーワードに沿いながらも、Nさんが大切にしている「寄り添い」や「対話」の姿勢はそのまま活かされています。

「自分らしい働き方」という抽象的な言葉では届かなかった検索ユーザーに、「今まさに困っている私のことかも」と感じてもらえる言葉で、セッションの存在を届ける。それは、Nさん自身の想いをもっと必要な方に届ける方法になりました。

気持ちを消さずに、言葉をチューニングする

「SEOに合わせて書くなんて、書いている私の気持ちが伝わらなくなる気がする」

そう感じる方もいるかもしれません。私もその意見に賛成です。ですから、私は、SEOの記事を書くとき、できるだけ先にキーワードは決めますが、その後に思いのまま書いてから、あとで必要なキーワードを入れたり書き換えたりする方法をとっています。

たとえば、「発信がしんどいと感じるとき」という記事を書くとき。実際に検索されるキーワードは、「発信疲れ」や「SNS やめたい」といった言葉です。こうした言葉を、本文や見出しにさりげなく入れることで、自然な流れや私の気持ちを保ちながら、検索結果に拾われやすくすることができます。

気持ちと検索されるキーワードは、どちらも大切にできますし、両立できます。

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検索される言葉を見つけるための、最初の一歩

自分の発信も見つけてもらえるようにするには、何から始めたらいいのと感じたら、まずはこんなふうに進めてみてください。

自分の言葉と、検索される言葉の違いを比べてみる

1. 自分がブログやSNSで使っている言葉をひとつ選ぶ
例:「自己理解」「自分らしい働き方」「軸を整える」など

2. その言葉をGoogleで検索してみる
出てくる検索結果のタイトルや、関連キーワード(ページ下部)を見てみてください。

3. 自分が使っていなかった言葉や表現をメモする
例:「自己理解 → 向いてる仕事」「自分らしい働き方 → フリーランス 働き方」など

4. その新しい言葉を、文章のどこかに加えてみる
タイトル、見出し、冒頭の一文などに入れてみましょう。

この作業は、ほんの10分でできます。

相手の言葉を知ろうとすることは、発信する方向をよりいい方向に調整していくことでもあります。書き手の気持ちも、検索する誰かの気持ちも、どちらも大切にしたい。そんなふうに感じたとき、ぜひ試してみてください。

もうちょっとしっかり考えたい方向けに、ダウンロードして思考をまとめられるワークシート(無料・登録なし)も用意しました。こちらからどうぞ。
自分の想いと「検索キーワード」をつなぐセルフワーク>>

書いた人
まてぃさん
「独立して穏やかに暮らす働き方」を軸にデジタルマーケティングの支援を行っています。自分らしさを出せるSEOライティングとか、自分の商品・サービスのよさを伝えるコンテンツの磨き方がメインのお仕事。趣味はキックボクシングと登山。株式会社Rdesign factory代表取締役。
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