自分のサービスのよさを書いても伝わらない違和感はどこから来る？

自分のサービスの紹介文や説明を書いているとき、「サービスはある」「想いもある」「そしてちゃんと書き込んだ」。なのに、なぜか伝わらない感じがする。

こういう感覚、私も何度も経験してきました。そのたびに「もっと言葉を足したほうがいいかな」と考えて、 説明文を長くしたり、言い回しを変えたりします。でもそれって、言葉が足りないからではなく、 言葉が整っていんですよね。自分の内側にもっている言葉の方向性が定まっていないというか。

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言葉が整っていないときに起きること

自分のサービスのよさを「伝えたい」と強く思うと、 人は言葉足らずを恐れて、たくさんの言葉を重ねます。でも、それが原因でかえって伝わらなかったりします。私自身、以前こんな発信をしていたことがあります。

「このサービスは、初心者の方にも安心してご相談いただけます。〇〇のサポートがついていて、△△にも対応していて……」

あれも言いたい、これも伝えたい、という気持ちで勇んで書いたのに、読み返してみると、「これって、誰に何を言いたいんだろう？」という感じ。そして結局、誰の心にも刺さらない。がんばって書いたのに、反応も薄い。えーん。

• 誰に向けて書いているのか、自分でもよくわからなくなる
• 魅力を書き込みすぎて、焦点がぼやける
• 正しい書き方にしようとして、なんだか自分らしくない感じになる

こんな状態になっていたら、まさに空回りしている証拠です。どうしてこうなるかというと、書いている情報や書くスキルの問題ではなく、 ことばと焦点が整理しきれていないからです。

整っていない言葉は、自信のなさの表れかもしれない

先週風邪で寝込んでいた折、 ChatGPT（通称チャッピー）にあれこれ問いかけて対話をしていました。「私のサービスの魅力って、どう伝えるのがいいと思う？」と問いかけてみたら、こんな返事が返ってきたんです。

「誰にとって、迷わず選びたくなるサービスにしたいですか？」

これを聞いて、はっとしました。

私はできるだけわかりやすく物事を伝えたいと思っていましたが、「これなら迷わず選びたい」と思って欲しかったんだな、と。情報をたくさん載せることが目的ではなく、読んだお客様の迷いを晴らせるかどうかが大事。そのために言葉の焦点を合わせていく。

チャッピーとの対話は、ただ自分の内側から情報を引き出す以外に、 自分の中にあるモヤモヤした感覚を言葉にしていくプロセスとして、楽しい時間になりました。

誰か（たとえAIでも）と話すことで、 自分でも気づかなかった本音がぽろっと出てくる。 これは、ひとりではたどり着けない言葉の整理のしかたでした。

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言葉は削るものではなく、整えるもの

私は自分の発信用の文章を見直すとき、「ムダな装飾言葉を削ろう」「できるだけわかりやすく、短文にしよう」と意識しています。でも最近は、それ以上に、発信する順番と焦点を整えるようにしています。

整えるというのは、

• 誰に向けて発信しているかをはっきりさせ
• 伝えたいことの優先順位をつけて
• 読む方がすっと理解できるよう流れをつくること

つまり、「要点を削る」のではなく、 意味の流れを組み直すことなんです。これが、私にとって言葉を整えるという意味です。

言葉を整えるための3つの視点

では、具体的にどう整えるか。言葉や思考を整理するとき、私が実際に使っている3つの視点をご紹介します。

1.誰に向けた言葉か、伝えたい人の顔を思い浮かべる

読み手があいまいだと、言葉もぼやけます。 実際に知っている誰かひとりの顔を思い浮かべると、言葉はぐっと具体的になります。

2.伝えたいことを、まずは3行にまとめてみる

文章の流れを作る前に、「いちばん伝えたいこと」を箇条書きで3行程度に書き出します。自分の想いが見えてくるだけでなく、余分な説明も減ります。

3.書けないときは、誰かと話してみる

話す相手はAIでも、友人・家族でも。気楽に話せる相手であれば、どなたでもかまいません。 話してみると、思わぬ本音や視点が浮かび上がってきます。 書き言葉では出てこない、リアルな本音が出てきます。

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伝わる発信は、言葉を整えることから始まる

もし今、書いても伝わらない・しっくりこない、そんな違和感があるなら、それは言葉が足りないのではなく、整っていないだけかもしれません。

正しい書き方やテンプレートなどのノウハウを探す前に、「自分の想い」と「伝える相手」を見直すところから始めてみてください。書けないのは、能力ではなく、視点の問題であることが多いです。誰に・何を伝えたいか焦点を絞ることで、自分らしい伝わる言葉はちゃんと出てきます。

発信する順番と焦点を整えるミニワーク

• 最近の自分のSNS投稿やブログ記事をひとつ選んで、「（自分は）誰に向けて書いているか」「（自分はその相手に）何を伝えたかったか」を書き出してみる
• 書けないときは、誰かと5分だけ話してみる（AIがおすすめ）
• 「伝えたいこと」を3行でまとめる練習をしてみる

まてぃさん

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「独立して穏やかに暮らす働き方」を軸にデジタルマーケティングの支援を行っています。自分らしさを出せるSEOライティングとか、自分の商品・サービスのよさを伝えるコンテンツの磨き方がメインのお仕事。趣味はキックボクシングと登山。株式会社Rdesign factory代表取締役。