自分にキャッチコピーをつけて、人生の羅針盤をもつ

自分自身の人生にキャッチコピーをつけたことはありますか。私は、仕事柄キャチコピーを書きまくっていた時期があり、一種の言葉遊びとして、何かあるとキャッチコピーをつくります。
キャッチコピーは、とくに人生の転機や新たなチャレンジを始めるとき、自分は何を大切にしているのか、どんな価値観で生きていきたいのかを言葉にすると、物事の判断基準や物事を進める羅針盤になると感じています。

言霊(ことだま)の力を借りる
人生の転機や新たなチャレンジを始めるとき、自分は何を大切にしているのか、どんな価値観で生きていきたいのかを言葉にできると、言葉の力が自分を支えてくれることが多いです。いわゆる、言霊(ことだま)です。
自分にキャッチコピーをつけることは、そんな自分自身の核となる価値観や目指す方向性をシンプルに表現し、言霊を味方にするイメージです。
私の今のキャッチコピーは、このブログにも書いていますが、「独立して穏やかに暮らす働き方」です。この言葉は、日常の私の判断基準のひとつでもあり、人生を進める羅針盤の役目も果たしています。
キャリアの転機で見つめ直す、自分の価値観
独立して6年目、会社設立から5期目を迎えた私は、多くの方との出会いを通じて、自分なりの持続可能な働き方が少しずつ見えてきました。独立当初はお客様からご依頼いただけることがうれしくて、Webマーケティング全般からSNS運用、デジタル施策の企画立案、ライティングまで幅広く手がけていました。
しかし3年目に入ったころから、「このペースで10年続けられるかな?」「この働き方には無理があるのでは?」「これがしたくて独立したんだっけ?」という思いが少しずつ強くなってきました。これは多くの独立した方が経験する流れだと思います。
以前も書いたのですが、独立してからの仕事内容や働き方を振り返るなかで、インターネット上で何かをするなら、対処療法的な施策を打つのではなく、可能な限り根本的な解決をしたいと感じています。それが、私の仕事における核となる価値観です。
根本から改善することで、その後の運用が効率的かつ楽になり、時間の積み重ねとともに売上も信頼も積み上げていけるからです。

人生の羅針盤になるキャッチコピーをつくる方法
こうした迷いや葛藤を通じて、私は「独立して穏やかに暮らす働き方」というキャッチコピーを自分の羅針盤として見つけました。そして2025年には「本質を生きる」を年間スローガンに掲げ、会社としてのご支援の形も変えようと決めて、行動しています。
自分自身のキャッチコピーをつくるときに大切なのは、自分が何に喜びを感じるか、どんなときに「これは自分らしい選択である」と思えるかを探ることです。
私の場合は「本質的な部分を考えて対応したい方に向けた支援をしたい」という気づきが、キャッチコピーの核心になりました。
キャッチコピーを浮かび上がらせる質問を、リストにしてみます。これらに答えて共通点を見つけ、絶対に譲れないことは何か考えてみると、ひとつの方向性が見えてきます。その方向性をキャッチコピーにします。
- 周りの人からよく言われる特徴は何ですか?
- 自分で自信を持っている点はどんなところですか?
- これまでの人生で乗り越えてきた困難や、達成してきた成果から見えてくる自分らしさは何だと思いますか?
- 仕事や活動において、どんなときに最も充実感や喜びを感じますか?
- 5年後、10年後の自分はどんな姿になっていたいですか?
- 人から「あなたのおかげで」と感謝されたのは、どんな場面でしたか?
- 周りの人があきらめたとき、あなたはなぜ続けることができましたか?(または逆に、周りが続けているのにあなたがやめた理由は?)
- 人生で大切にしている価値観を3つ挙げるとしたら、何ですか?
- 自分の言動や考え方に一貫して現れるパターンはありますか?
更新するたびに、洗練されていく
一度作ったキャッチコピーは、日々の選択や決断の場面で羅針盤の役割を果たしてもくれます。私の場合、「独立して穏やかに暮らす働き方」という言葉によって、仕事の取捨選択に迷いがなくなりました。それに、この言葉を思い出すと、力が出ます。自分が大切にしたいことが詰まった言葉だからです。
とはいえ、キャッチコピーは固定されたものではなく、人生の経験とともに進化していくものです。私も独立当初の「自由に働きたい」から、「本質を見極める」へ、そして「独立して穏やかに暮らす働き方」へと、経験を積むにつれて自分の言葉が洗練されていきました。
定期的に見直し、必要に応じて更新していくことで、より自分らしさを磨いていけると思っています。

言葉がくれる力を毎日に活かす
自分にキャッチコピーをつけて、人生の羅針盤をもつこと自体は、単なる言葉遊びに感じられると思います。私は言葉の世界で生きてきたので、言葉の力や言霊が人に与える影響力を長い間痛感しています。自分の価値観や方向性を言葉にすることは、強いエネルギーがあり、心の栄養源にもなるのです。
私の場合、「独立して穏やかに暮らす働き方」というキャッチコピーと「本質を生きる」という年間スローガンが、事業の方向性を定め、自分を動かす羅針盤となっています。根本解決と初期構築に絞ることで、自分自身が「うれしくて楽しい」と感じる仕事に集中できるようになったのです。
キャッチコピーは誰かに発表するものでもありませんので、気楽に考えてつくってみると、意外と「これいいかも」という言葉が手元に残ります。自分のそばにいつもある言葉がわかると、自分の人生が今どういう状況にあるかわかるのも、おもしろいところです。
なんかオチが見つからないので、この辺で終わりにします。昨日コンサルでキャッチコピーの話をしたところだったので、なんか書いておきたいなと思ったんです。