そもそも、コンテンツって何?

自分で事業をし、集客を考えるようになると、「コンテンツマーケティング」「コンテンツ戦略」「コンテンツSEO」などの言葉が耳に入り始めます。
私はこれらの言葉を仕事にしているので、「コンテンツ」という言葉自体に疑問をもったことがなかったのですが、そもそも「コンテンツって結局何なの?」「自分のビジネスにどう関係するの?」という疑問をもつ方もいらっしゃると思います。
この記事では、コンテンツの基本的な定義や、ビジネスにおいてコンテンツがどんな役割を果たすのかをわかりやすくお伝えします。

コンテンツとは何か
簡単に言うと、コンテンツとは「人に価値を届ける情報や作品」のことですが、ここでは、ビジネスにおけるコンテンツの意味を定義します。
シンプルに言えば、コンテンツとは「価値ある情報や表現」の総称です。ビジネスが生み出す、顧客に価値を提供する情報や表現物のすべてを、コンテンツと呼びます。形として取り扱える情報と言ってもいいと思います。具体的には、
- ウェブサイト(ホームページ)
- ブログ記事
- SNS投稿
- 動画
- ポッドキャスト
- メールマガジン
- 雑誌・書籍(電子版含む)
- セミナー
- パンフレット
などが該当します(ここではウェブ系の話をしていますので、それに関連するものをピックアップしています)。
なぜビジネスを始めるとコンテンツという言葉が耳に入ってくるかというと、今が「情報過多時代」だからです。インターネットが発達したことで、個人に必要な情報の質が変わり、広告で人の注意を引くことが難しくなりました。
その一方で、価値ある情報(=良質なコンテンツ)は、情報過多の中でも人の関心を集め、信頼を築き、最終的にビジネスの成長につながる力をもつようになりました。そのため、質のよい情報を発信する方の価値も高まるようになったのです。

自分でビジネスをする方が目指す場はまさにそれで、自分の情報発信によって自分のビジネスに人を集めることです。
私が考えるコンテンツについて
私は大学卒業後に編集者になり、その後Webディレクターになって今(デジタルマーケター)に至るのですが、編集者時代は、雑誌や書籍の記事を制作し、後に文庫化するなど再利用をいつも考えていました。Webディレクターになってからは、質のいいコンテンツをいかに効率的に増やし、拡散していくかを考えていました。質のいいコンテンツをたくさん公開すると、人が集まるからです。
とくに効率がいいと考えていたのは、雑誌の連載です。月刊誌で毎月1ページの連載を掲載し、1年半ほどで新規書き下ろしと連載をあわせて書籍化する。書籍の採算がとれたら、文庫化して再度販売する。
このサイクルに乗せることで、一度作ったコンテンツが何度もお金になります(ちなみに私は文庫をもつ出版社にいたことがないので、夢で終わりました)。一度書いた記事で何度もお金が入ってくるので、重版はお金を刷ると言われたものです。

ですので、私にとっての「よいコンテンツ」とは、一度つくったものを形を変えて利用できる、古くならない情報です。流行り物は瞬間風速的に売れることもありますが、コンテンツとしての寿命が短いため、長期的な資産にはなりにくいのです。
また、コンテンツづくりにおいて私が大切にしている価値観は、「その人らしさを十分に発揮できるよう力と知恵を尽くすこと」です。すごいことや偉大なことである必要はありません。ただ、オリジナルであることが何より重要なのです。
インターネット登場以前は、それができるのは限られた方のみ。テレビ・新聞・雑誌・ラジオなどのオールドメディアで活躍することしか方法がありませんでした。ですが、今は誰もがコンテンツをつくり、発信できる時代になりました。
必ずしもクリエイティブである必要はありません。その人の人柄のよさ、仕事の質のよさ、オリジナルならではのよさを伝えられればそれでいいのです。どんな形であれ、人に伝えられる形にさえなれば、広める機会を得られる。それがコンテンツの優れた点です。逆に言うと、人に伝えられる形にならないと、伝わらないのがコンテンツ(情報)です。

いろんな種類のコンテンツと活用シーン
コンテンツには様々な形式があります。それぞれの特徴と活用シーンを見ていきましょう。
テキストコンテンツ
- ブログ記事:SEO効果が高く、専門性を伝えやすい
- メールマガジン:顧客との関係構築がしやすい
- 電子書籍:深い知識の提供と権威性をつくるのに効果的
- 事例紹介:実績をストーリーとして伝える説得力ある情報になる
視覚的コンテンツ
- 画像:SNSでの拡散性が高い
- 図解:複雑な情報をわかりやすく伝える
- 動画:感情を動かし、記憶に残りやすい
- Webサイト:ビジネスの顔となる総合的なコンテンツになりやすい
音声コンテンツ
- ポッドキャスト:通勤中など「ながら聴き」ができる
- オーディオブック:読書の新しい選択肢
対話型コンテンツ
- ウェビナー:リアルタイムで質問に答えられる
- オンラインセミナー:見込み客の教育と獲得を同時に行える
これらは全部コンテンツです。情報の出し方が違うだけで、ひとつの情報をそれぞれの形式に合わせて発信することができます。種類を組み合わせると様々な角度から顧客に伝えやすくなりますし、人によって使い勝手のよさは違うので、選択肢の多さは強みにもなります。
コンテンツの役割は多くて広い
コンテンツには、いくつかの大切な役割があります。

知ってもらう(認知拡大による新規顧客の獲得)
いいコンテンツを作ると、それを見た人があなたのことを知ってくれます。とくに小規模事業者にとって、広告費をかけずに認知を広げられる点は大きなメリットになります。
信頼してもらう(信頼獲得)
役立つ情報を継続的に発信すると、専門性や独自性を伝えることができると同時に、「この人は詳しい」「この人は信頼できる」と思ってもらえます。
教える(顧客の教育)
あなたの知っていることを、知りたい方に教えることができます。たとえば、あなた独自の仕事のコツや商品のすばらしさを伝えることで、あなたの知識が誰かの役に立ちます。
つながりを作る(関係強化)
メールマガジンやSNS投稿などで定期的に価値ある情報を届けることで、共通の興味や関心をもつ顧客ができる可能性が高まります。同じ趣味や考え方を持つ方とのつながりが生まれることで、リピート顧客を生む土壌をつくることもできます。
収益化できる(売上につながる仕組み)
コンテンツ自体が商品になることもあります。電子書籍、オンラインコース、会員制サイトなど、知識やノウハウを直接販売する形式です。

質の高いコンテンツがもつ特徴
コンテンツの種類について述べてきましたが、すべてのコンテンツが同じように人の心に届くわけではありません。人の心をつかむものには、共通した特徴があります。
顧客中心の考えをもっている
自分が伝えたいことではなく、顧客が知りたいこと・必要としていることを優先する姿勢が重要です。顧客の悩みや疑問に寄り添ったコンテンツ(情報)は、自然と人の支持を集めます。
独自性がある
インターネット上には似たような情報が山ほどあります。自分だからこそ提供できる独自の視点や経験、価値が提供できているかどうか。それが、差別化のポイントになります。
一貫性がある
コンテンツを通じて顧客に約束していることと、実際の商品やサービスで提供する価値が一致していることは、言うまでもなく重要です。メッセージの一貫性が信頼性を高めます。
価値ある情報を提供
専門知識を活かした質の高い情報を出すことが大前提です。不正確な情報や表面的な内容は、信頼を損なってしまう可能性があります。
情報や専門性に合うメディア・形式を選択
同じ情報でも、伝えるメディアや形式によって伝わり方は大きく変わります。複雑な手順は動画の方がわかりやすいかもしれませんし、深い考察はブログ記事が適しているかもしれません。情報の性質にあった最適な発信方法を選びます。
長く価値を持ち続ける情報を出す
流行やトレンドに乗ったコンテンツは人を集めやすいですが、瞬間的なものになりがちです。長期的に価値を持ち続ける情報を意識的に伝えることで、発した情報そのものが“資産”になります。

コンテンツとは、あなたらしさを伝える情報・手段
ひと言で言うと、コンテンツとは情報です。ビジネスをしている場合は、単なる情報ではなく、あなたの考えや経験を人に伝える大切な手段や、成長を支える資産にもなります。いわば、デジタル時代の営業ツールであり、あなたらしさを伝える手段でもあります。
コンテンツをなにか世に送り出そうと思ったとき、大切なのは、気長に取り組むことです。勢いや流行に惑わされず、長く人に必要とされる情報を積み上げていく。それが、自分らしさを見せることになり、信頼を積み上げていくことにもなります。
前述しましたが、誰もが無料で何かを伝えられるようになったのは、本当にすごいことです。何かを発信し続けると、自分の考えがどこにあり、何を伝えたいのかがわかってきます。自分の内側から出してみてわかることが、たくさんあります。

私も自分がこんなにコンテンツに対して書けることがあると思いませんでした。「私ったらコンテンツに関することが大好きなんだね」と思いましたし。
それに、たいていのネットの文章は人に読まれていません。だから、誰にも読まれない前提で、好きに書けばいいのです。SEOで上位表示されるには条件がたくさんあって、ちょっとやそっとじゃ上がらないので大丈夫(?)です。
完璧を目指さず、適当でもいいから毎日何かをどこかで発してみる。いつかそれが、「あなただけのコンテンツ」になります。